- 2009年10月21日 02:06
- 本
最近息子3歳のお気に入りがスペースシャトルと映画『カーズ』です。
カーズに至っては、隙があればDVDをみたいといい、あんまり見すぎるのもよくないなと消すと、しばらく駄々をこねてからミニカーで1人芝居をして遊び、ぼくのiPhoneが放置されているのを見つけるとYouTubeでサントラを聞くという、それはもうすごいはまっています。
そして子供に注意している立場で恥ずかしいのですが、ぼくもカーズはかなり好きです。
見入ってしまいます。
そんな映画を作る会社ってなんなんだと、まあいわずと知れたピクサーなんですが、どうやってこんな映画を作る会社が出来たのだと興味深々でこの本を買いました。なんといってもエド・キャットムル(文中はマル)著だしね!
全体で191ページと非常に薄い本です。
薄い本なのですが、読んでみると、アニメーション映画を作るということがどれほど大変な作業なのかがよくわかります。マッチ棒で独創的な家を建てる、みたいな感じなのでしょうか?ちょっとあまりいい例が浮かばないのですが、、そんな印象を受けました。
例えばレンダリングの説明があるのですが、『カーズ』の、夜の高速道路を走るシーンで1フレーム(ちなみに1秒は24フレーム使って作る)100時間かかるらしいです。。
コンピュータの処理能力が向上してレンダリングの時間はかなり短縮されているものの、同時に表現力も追求して情報量も詰め込むので結局時間がかかるということらしいです。
アニメすごいな。。
クリエイティブを生かしつつひとつのものを精密に組み上げていく、それも4年、5年という単位で1つのものを作っていくという気の遠くなるような作業です。そんな経験というのはぼくはしたことがありませんので、まったく想像ができません。
あと仕事の進め方ですが、以下のような感じみたいです。抜粋してみます。
・企画は会社ではなく、監督候補者が考え、他の監督にプレゼン
・認められたら小さいチームを作って具体的な映画案を作成し、再度プレゼン
・製作が決定するとストーリー部門が絵コンテを作成
・ストーリー部門のスタッフが、自分の担当範囲のイベントを考える
・各スタッフが上記アイデアを持ち寄って監督にプレゼン
(すいません以下略)
ここで面白いのは、監督個人が企画を立てるということ
ある日、ラセターは愛弟子たちに、監督デビュー作の題材を自ら考案するようにと告げた。『トイ・ストーリー』を完成させたばかりのラセターは、映画作りがいかに長く苦しい道程であるか、身にしみてわかっていた。それだけの苦労を生き抜くためには、監督が熱意を持って臨める企画でなくてはならない。
また製作がうまくいかなかった場合も監督から権限を取り上げるのではなく、周囲が支援する体制・文化を整えていること。
そしてもうひとつ、数万枚にも及ぶ絵コンテは、紙と鉛筆で作る、ということ
紙と鉛筆だけで感動的な物語を生み出すことができれば、ひどい作品になることはない。
ピクサーの成り立ちは完全に技術者集団なのですが、ラセターが
「われわれは、観客を夢中にさせるのはテクノロジーではなく、ストーリーのほうだと信じていました」
といっているように、何より作品のストーリーを重視して作っているということがここからもよくわかります。
これ以降も面白い話がいくつかでてくるので、興味のある方はお勧めです。
中身に関していうと、もう少し企業の成長物語的な要素が欲しかったなーと思いますが、別な書籍もでているので既出なのかもしれません。
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